上水道設計業務

水道配水管の設計は、地域住民に安定して清潔な水を供給するための重要なインフラ構築業務です。

上水道設計業務とは?

水道管の設計は、地域住民に安定して清潔な水を供給するための重要なインフラ構築業務です。
水道管には、主に広域に水を送る「送水管」と、地域内で各家庭や施設に水を届ける「配水本管」および「配水小管」の2種類があり、役割ごとに設計条件が異なります。


近年では、既存の水道管の老朽化や耐震性の課題に対応するため、布設替えや耐震化の設計が主流となっています。水道管の耐久性を高め、災害時にも機能する安全な水供給システムを構築することが求められています。
こうした水道配水管の設計業務は、東京都水道局や各自治体からの依頼を受け、地域の地形や道路状況、人口構成を考慮して最適な設計が行われます。

水道管の設計が必要となるタイミングには、概ね3つの状況が有ります。

水道配水管設計の流れ

1

受注

水道局や自治体の依頼を受け、業務内容や設計範囲、工期の確認を行います。入札等により落札し受注する。
2

打合せ

発注元と詳細な打合せを実施し、計画概要や設計条件を確認します。布設替えや耐震化のニーズに基づき、発注元の要望や予算に合わせた設計方針を設定します。
3

測量や現地調査

設計予定地の測量を行い、地形の特徴や水道管布設場所の状況を把握します。また、周囲の建物や道路、河川、水路、軌道、地上構造物、土質、既存の水道施設などを考慮した現地調査を行い、設計に必要な基礎データを収集します。
4

地下埋設物調査

施工範囲内の地下には他の埋設物(下水道管やガス管、電気ケーブルや電話ケーブル、他の水道管など)や道路付帯施設があるため、事前に調査を行い、平面図にプロットします。これにより、他のインフラへの影響を避け、施工時の安全を確保します。
5

設計検討

水の流量や圧力、老朽化や耐震性を考慮し、配水管の内径や材質、配置を検討します。周辺環境や耐久性、施工性も踏まえ、効率的かつ安全な施工ができる設計を目指します。
6

各種計算

設計の根拠と安全性を確認するため、以下の各種計算を必要に応じて行います。
・土留計算:掘削時の地山の崩壊を防止するため土圧及び土留材の計算を行います
・管防護計算:水圧や曲部を考慮し管材を防護する計算を行います
7

設計図面作成

設計内容を基に、配水本管や配水小管の平面図、配管図や断面図など、詳細な設計図面を作成します。布設替えや耐震化に必要な情報を盛り込み、施工段階での指針とします。
8

数量計算書作成

使用する資材や工事に必要な土工量等を算出し、数量計算書を作成します。これにより、発注先が正確な工事費を算出し経済性と効率性を高めます。
9

報告書作成

設計の概要や計算根拠、成果物をまとめた報告書を作成し、発注元が設計全てを把握できる資料とします。
10

照査

設計内容や計算の正確性を確認し、厳密なチェックを行います。照査は安全性の確保と品質向上のために欠かせない業務です。
11

納品

最終的な成果物である設計図や数量計算書、報告書を発注元に納品します。
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